ヘッダーイメージ 本文へジャンプ
飾り棚③

ここでは最近出来上がった人形たちをご紹介します。基本的には、狐、丸〆猫などをはじめ今戸焼から生まれ幾多とあった昔の今戸人形の再現を目指していますが、干支ものなど、お手本が見当たらない場合、創作したりすることもあります。創作の場合でも、今戸人形らしい形、色、江戸東京ならではの言葉の遊びなどを取り入れて作りたいと考えています。                                                             庵主 吉田義和

招き猫貯金玉(寺島風)・狸のぴいぴい②・毬猫
招き猫貯金玉(寺島風)
有坂与太郎著「郷土玩具大成・東京編)「貯金玉」の項にも紹介されている招き猫の貯金玉です。同書によれば、貯金玉(貯金箱)を招き猫型に仕立てた最初で最も古い作例であるとあります。
作者・高野安次郎は今戸にいた2代目・井上良斎の門下で、大正10年頃、今戸から隅田川の川向かいである寺島町(現・向島)に移り、生産していた、との記述がありますが、その消息については現在のところわかりませんが、昭和3年に発行された「東京今戸焼同業組合」による「仲買渡シ相場表」という印刷物の中に組合員34名の氏名の中にも名が記されているので、雑器製造の傍ら、貯金玉も作っていた、ということでしょう。今戸人形の系統には違いありませんが、赤や墨の部分にニスを上塗りしているところが異色です。今戸の人形にはニスを塗らず、膠で照りを出すことがほとんどです。何点かの現物を見ましたが、型もぼってり太ったものとのスリムなものなど定まらず、今回はスリムなほうを手本にしてみました。
狸のぴいぴい②
 戦前あたりに作られた、練り物製の江戸趣味豆玩具にこの形式の狸が残っていますが、人形の吉徳さんに天保3年刊の「玩具聚図」という当時の人形玩具の配色見本が残されていて、その中にこの手のものが描かれています。背面の団七格子?はたいしゃ色、
杉板の部分はつや墨に砂子を振りかける。蛇腹の反古紙はねずみ色、と色の指定がされているので、それに忠実に塗ってみました。ぴいぴいは本来、中に仕掛けた笛は、蛇腹から送られる風圧で音を奏でるものですが、中に小さなガラスのぽっぺんを仕組んだものもあって、ぽこんぽこんと呼ばれていたようです。ぽこんぽこんの実物はある趣味家が持っているのを見たことがありますが、写真に撮れなかったのが残念です。ぴいぴいで、明治中頃のみみずくのような配色の人形は別の収集家のところで見たことがあります。
毬猫
 手元にある色の完全にとれてしまった今戸の毬猫があり、それを手本に型を起こしました。配色は国芳の錦絵「江戸じまん 今戸のやきもの」に描かれた毬猫を参考にしつつ、よだれかけの縁部分は伝世の座り猫の配色を参考として、キハダを煮出した汁を重ね塗りした上に、砂子を振りかけました。伏見人形をもとに全国各地に分布する型ですが、ぶちの入れ方、毬の模様などは錦絵をもとに今戸人形風を追及してみたつもりです。
ブログ記事もご覧ください。
トップページへ戻る

納戸①へ
( 検索 今戸焼 今戸人形 招き猫 丸〆猫 白井 半七 郷土玩具 土人形 浅草 隅田川 今戸神社
縁結び 発祥の地 干支 工房 販売 猿 犬 馬 福助 狸 河童 浅草寺 スカイツリー 民芸 民芸品
焙烙 火鉢 狐 稲荷 狛犬 沖田総司 おまもり ご朱印 犬 口入 都鳥 山谷堀 浅草寺 三社様 瓦
imadoyaki tokyo mingei craydoll tradition folkcaf asakusa tokyo japan skytree edo cuiture)




フッターイメージ